「賞与の給与化」とは?メリット・デメリットを徹底解説!
話題の「賞与の給与化」とは?その背景と影響を徹底解説
近年、給与制度を見直す企業が増える中で、注目を集めているのが「賞与の給与化」です。
これは、従来の年2回支給されるボーナスを廃止し、その分を月々の給与に上乗せする仕組みです。
「賞与の給与化」を導入する企業は年々増加しており、採用活動や従業員満足度の観点からも関心が高まっています。
なぜ今、「賞与の給与化」が進んでいるのか?
・採用競争力を高めるため
基本給を高く見せることで、転職希望者にとっての魅力が増します。とくに若手人材は安定した月収を重視する傾向があり、「ボーナスに頼らない給与制度」は関心を集めやすいのです。
・生活設計の安定
賞与は業績に左右されるため、支給されない年もあります。しかし給与に組み込むことで、毎月の収入が安定し、家計の見通しを立てやすくなります。
・モチベーションの持続
ボーナスは半年に一度ですが、月給に上乗せされていれば日々の成果が給与に即反映される感覚が得られます。そのためモチベーション維持に繋がります。
・人事業務の効率化
賞与支給には評価や計算など手間がかかります。そのため給与に統合することで、管理業務の負担を軽減できるという企業側のメリットもあります。
従業員にとってのメリットとデメリット
主なメリット
-
収入の安定化:ローン返済や日常の支出計画が立てやすくなる
-
心理的安心:業績悪化による賞与減のリスク回避
-
転職時の交渉材料:高い月収を提示しやすくなるため、他社比較がしやすくなる
主なデメリット
-
ご褒美感の喪失:まとまった支給がなくなるため、特別感が薄れる
-
貯蓄意識の低下:賞与を貯金に回していた人にとっては、計画的な貯蓄が難しくなることも
-
退職金への影響:企業によっては賞与が退職金計算に含まれるため、結果的に退職金が減る可能性もある
転職活動における「賞与の給与化」への向き合い方
転職時に応募先企業が賞与の給与化を導入している場合、以下のポイントに注目しましょう。
年間総収入で判断する
「月給が高い=高年収」ではありません。賞与の有無や通年の手取り額をしっかり確認しましょう。
制度変更の背景を把握する
賞与を給与に組み込んだ理由が、「社員重視」なのか「コスト削減」なのかを確認することで、企業の考え方が見えてきます。
評価制度の透明性を見る
月収に成果が反映される仕組みであるならば、評価基準の明確さも重要な判断材料です。
給与制度改革はキャリア設計にも影響する
「賞与の給与化」は、給与制度の進化ともいえる改革です。従業員の安定やモチベーション向上を目的に導入される一方で、「ボーナスなし」という印象だけが先行しないよう、背景と内容を正しく理解することが求められます。
転職活動や企業選びの際には、見た目の月給額だけでなく、制度全体を読み解きましょう。
そこで自身の働き方やライフプランにマッチするかどうかを冷静に判断しましょう。
【前回の記事】